社会不安障害

人前で過度に緊張する「社会不安障害」とは。

 

こちらは「社会不安障害」についての解説記事になります。

 

今回の記事でわかること

・社会不安障害とは
・社会不安障害の人が苦手なこと
・なぜ発症してしまうのか
・どうやったら治せるのか

 

今、あなたがこのページを読んでいるということは…

 

「私はもしかすると社会不安障害なのかも」と悩んでいる

もしくは「子どもが社会不安障害かもしれない」と、不安に思っている状況なのではないかな…と思います。

 

この記事を最後まで読んでいただければ、社会不安障害とは何かが分かります。

 

社会不安障害のことを良く知らなかったり、自分は何故こんな状態になっているのか分からないままだと

不安をさらに増幅させ症状が悪化する可能性があります。

 

お子さんが社会不安障害の症状で悩んでいる場合にも同じことが言えます。

ご家族の方も正しい知識を学ぶことで、お子さんへの適切な接し方を知ることができます。

 

 

今回の記事を読むことで、あなたが今、感じている漠然とした不安やモヤモヤが晴れるきっかけになるかもしれません。

 

ぜひ最後まで読み進めて下さいね。

 

社会不安障害とは

社会不安障害とは、人前で恥を書くことや注目を浴びることに対する不安が異常に強まり、

緊張や不安を過剰に感じるあまり心身に様々な悪影響を及ぼす 心の病気のことです。

 

簡単にまとめると「人との関わりが怖くてたまらなくなる」病気です。

 

実は、私自身も過去に社会不安障害を発症し悩んだ一人なんですね。

 

 

社会不安障害が引き起こす症状

社会不安障害によって起こる症状は人それぞれで、下記のような症状が一般的です。

 

社会不安障害のさまざまな症状例

・極度のあがり症
・手足の震え
・吐き気
・脱力感
・赤面
・精神性発汗(冷や汗、手汗、ワキ汗など)
・声が震える、どもる
・対人恐怖症

 

社会不安障害は主に、人前で注目が集まるような状況に置かれた時に症状が出ます。

もっと噛み砕いて言うと「人前で何かをする時に人が自分のことを見てるかも」と感じた時に症状が出るということです。

 

なおこ
なおこ
症状例を、さらにイメージしやすいように説明するとこんな感じです

 


人前だと手が震えて字が書けない
  このことを書痙(しょけい)と言います

人前に出ると顔が真っ赤になる

不安や緊張を感じて大量の汗をかく

電話対応でパニックになる

複数の人の前で発言やスピーチが出来ない

会食やパーティーなどは苦手、行きたくない

人前での飲食ができない
(人から見られてる気がして食べれない)

お酌やお茶出しなど手が震えて出来ない

口が異常に渇く

 

 

人前でドキドキしたり緊張することは誰にでもあることです。

 

ただ、上記のような症状が理由で 強いストレスを感じたり、その場から逃げ出したくなる…人に会いたくない…など

不安や恐怖を極度に感じていたとしたら社会不安障害の可能性が考えられます。

 

私の場合、社会不安障害の症状の中で 最も強く表れたのが人前で字が書けない書痙(しょけい)の症状でした。

その他にも、冷や汗、ワキ汗、脱力感、手足の震え、飲み会や食事会の際に人にお酌ができないなど…

 

とにかく手の震えと精神性発汗に悩まされました。

 

 

人からどう思われているか気になって仕方ない

社会不安障害の全ての症状に共通している点は「相手にどう思われるかが気になる」ということです。

 

「電話対応はうまく出来ただろうか」

「字が汚いと思われないかな」

「会話がちゃんと出来るだろうか」

「明日のプレゼンは みんなに評価して貰えるだろうか」

 

このように、いつも周りの目や評価を気にして緊張状態にあるわけですね。

 

他人の目や評価を気にして不安を感じている時の心理状況は、心拍数が急上昇し、絶叫マシーンに乗っているときと変わらないようなイメージです。

 

日常の中で、頻繁にジェットコースターに乗ってる感じです。これではしんどいですよね…

 

 

また、緊張が高まりやすい相手にも特徴があります。

先生や上司、目上の人

顔見知りレベルの人

異性

 

以上の相手を目の前にすると、より緊張が強まる傾向にあります。あなたの場合はどうでしょうか。

 

 

発症の原因は?

子供の頃から内向的だったり、人見知りだったり内気でおとなしい子に発症することが多く、15歳前後の思春期の時期に発症するケースが多いと言われています。

しかし最近では、30代~40代で突然発症する人も増えてきてると言われていて、私は正にそのケースでした。

 

発症の原因はハッキリと解明されていませんが、セロトニンのバランスが崩れて不安を誘発してる説と(※セロトニンとは精神を安定させる脳内の神経伝達物質のこと)

脳内の扁桃体が過剰に反応しているのではないか…という説
(※扁桃体とは脳の側頭葉の内側に位置する15~20㎜程度のアーモンド型の器官のこと)

なおこ
なおこ
扁桃体は、不安や恐怖によって活性化することが知られています。

 

また…過去に、人前で恥ずかしい思いをして傷ついた経験が引き金となって起こるケースも多いですね。

 

 

回復に向けての基本知識

まず、はじめに知っておいて欲しいのは、手の震えや、多汗、赤面、どもるなどの症状を、誰にも知られたくない気持ちから、

隠そう隠そうと 必死になれば なるほど症状は強くなるということ。

隠したり抑圧するのは絶対に逆効果です。

 

 

 

社会不安障害に悩む多くの人は、

「何かと気にし過ぎる自分の性格のせいだ」

「誰も自分のことなんて見てないのに自意識過剰だ」

「緊張するのはメンタルが弱いからだ」

など、自責や自己否定が強い傾向にあります。

そのため、誰にも相談することも出来ずに症状が深刻化するまで放置してしまうことも少なくありません。

 

社会不安障害は人生経験を積むにつれて自分なりの対処法を見つけられるようになり、症状も自然と緩和されていくケースが多いのですが

人によっては、うつ病や、パニック障害、摂食障害、または引きこもりに繋がる場合もあるので注意が必要です。

 

 

家族の対応で気をつけたいこと

お子さんが悩みを打ち明けたときは、以下のような言葉は避けて下さい。

 

例えば、、、

「気にしすぎなんじゃない?」

「誰もあなたのこと見てないよ」

「そんなことないよ」

「気にしなくて大丈夫だよ」

 

 

このような言葉をかけてしまうと、お子さんは心のシャッターを閉じてしまいます。

 

親御さんが、良かれと思って、子どもを励まそうとして掛けた言葉も

本人からすると「否定された」「どうせ言っても分かってもらえない」と感じてしまうのです。

 

まずは、お子さんの不安な気持ちを、しっかりと聞いてあげることから始めて下さいね。

 

 

治療方法

 

社会不安障害の治療には

お薬を処方される投薬療法、不安を引き起こす考え方のクセを修正する認知行動療法、不安になる状況に少しづつ慣れる訓練をする「暴露法」などがあります。


症状によっては投薬治療が必要な場合もあります。
自己判断せずに専門家を受診すること。

心療内科など病院に行く判断基準としては「生活に支障が出ているかどうか」を目安にして下さい。

ただ、薬は症状を一時的に抑えるだけで根本解決は期待できません。依存に繋がる恐れもあるので注意が必要です。

 

病院の受診、投薬治療、カウンセリングと、今のあなたの状態に応じて柔軟に取り入れて行くことが大切です。

 

 

冒頭でもお伝えした通り、社会不安障害になる原因はハッキリとはわかっていませんが、過去の「恥をかいた」「怖かった」などの心理的な要因も大きく関係しています。

 

薬では 過去の不安や怖かった記憶は消すことは出来ません。

 

社会不安障害を根本から解決するためには

「人が怖い」
「笑われたくない」
「否定されるのが怖い」

と、いった恐怖体験を安心に変える必要があります。

 

 

つまり、

「思いのほか大丈夫だった」と感じるような体験を 新たに積むことが 克服に繋がる…ということですね。

 

なぜ自分はこんなにも不安を感じてしまうのか…その原因をたどっていくと

アダルトチルドレン同様、幼少期に負った心の傷が隠れているケースも多くあります。

 

「人からどう思われるか気にして怖い」の根っこには

「ありのままの私では愛されない」「ちゃんとしていない自分には価値がない」

そんな強い思い込みが潜んでいるかもしれません。

 

「不安に自ら向き合うこと」

「あなた自身が、あなたの一番の味方となり不安な心に寄り添うこと」

これこそが一番の治療法です。自分の心と向き合った分だけ、あなたの心と身体は必ず答えをくれますよ。

 

まとめ

ただ、がむしゃらに頑張るだけでは 社会不安障害を克服することは出来ません。克服するには適切な方法と順番があるんですね。

 

適切な方法を知らないままだと不安と自己否定のスパイラルに陥り、どんなに頑張っても問題を解決することは出来ません。

早く解決したいのであれば、一人で頑張らずに他者の手を借りる勇気を もって欲しいなと思います。

 

発症から克服まで私の実体験をまとめたものです。参考にぜひ読んでみて下さいね。

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なおこ
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